2003年のデビュー作「Destination: Beautiful」でCopelandとともに美メロ系エモの先駆けとして、名を馳せたMae(メイ)。3枚のアルバムをリリース後、2010年に活動休止しましたが、まもなく2013年には再結成。
本作は再結成後のアルバムとして、解散前にリリースした3枚のEPのコンパイル盤に次ぐ2作目。通算で5枚目、古巣Tooth & Nail Recordsからのリリース。アルバムタイトルはバンド名の由来と同じく、ドラムのJacob Marshallが大学時代に唱えた理論から。
一部メディアからは「ピアノエモ」と呼ばれていますが、今作はそれほどピアノ感はありませんでした。そもそも、最近ピアノ感あったっけ?とこれまでのアルバムを聴き直しましたが、前作の最後の曲は13分超のピアノインストでしたね…。
今作はストリングスやエレクトロニクスが多様されており、これまでの作品より聴かせる内容。スケールはこれまでの作品より大きく感じました。もはや「エモ」というより「インディーロック」と呼ぶ方が適当でしょう。Dave Elkinsの温かみのあるボーカルを聴くと、Death Cab For CutieのBen Gibbardに近い感じがしました。
これまでの作品の流れを汲むような曲は上に置いた”Let It Die”だと思いますが、このアルバムを象徴する曲となると、”Kaleidoscope”か”Our Love is a Painted Picture”だと思います。ジャケのセンスは相変わらず良し。ちなみに、アナログはパープル&クリアの2枚組です。